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スターリンクが建設現場にもたらす影響とは?通信速度アップのメリットを解説

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建設業界を効率化する技術として、新たにスターリンクが話題になっていることをご存じでしょうか。なかには、名前を聞いたことはある一方で、具体的内容を知らない人も多いはずです。
そこでこの記事では、インターネット通信に関わる新技術であるスターリンクの概要や、建設現場にもたらすメリットを深掘りしていきます。搭載されている主な機能や今後の課題についても解説しているので、DX化の実現に役立つ技術をぜひチェックしてみてください。

スターリンクとは?

スターリンクとは、アメリカの民間企業「スペースX」が提供しているインターネットサービスです。tesla社で有名なイーロン・マスク氏が率いる宇宙事業を展開しており、衛星軌道上に打ち上げられている多数の衛星を利用して、高速通信を実現できます。

アンテナを設置するだけで簡単に電波を受信できることはもちろん、通常だと電波が届かなかった人が足を踏み入れない山間部や海上でもインターネットを利用できるようになるのが魅力です。参考として、以下にネット速度のまとめました。 

  • 受信最大220Mbps
  • 上り最大25Mbps

従来のインターネット回線と比べて遅延も少ないことから、今後世界中で導入が進んでいくと期待されています。 

提供会社

スペースXSpaceX

本社所在地

米国カリフォルニア州ホーソーン

設立年月

2022年5

売上高

2兆2500億円(見通し)

スターリンクの評判

インターネットサービスのスターリンクについて、SNSX(旧Twitter)では、次のような投稿が寄せられています。

「東京都も災害時、地上基地局途絶時の通信手段代替でスペースX社のスターリンクを試験導入しています。通信速度は速い様ですが、
スターリンクは
・専用アンテナが必要(大きい)
Wi-Fiなので通信範囲が狭い(半径50m前後)
など、災害時の利用を想定すると、まだまだ課題があります。」

一部引用:X(旧Twitter) 

「山間部に点在する家屋は災害時に生存連絡できるような設備が必要だな
スターリンクみたいなの使うとか電波出してる場所を特定したりそこと連絡とれれば状況わかるのにな
オスプレイならヘリより積めて物資投下しやすいのかなーそういう専用機とかあればなー」

引用:X(旧Twitter)

 以上より、かなり期待値は高いものの、まだまだ設置アンテナや通信範囲の狭さなどに課題を感じている人が多いようです。スターリンクは現在も新たな開発が進行しているため、今後さらに実用化が進んでいくと期待できます。

スターリンクの基本機能

スターリンクについてより詳しく理解していくために、基本機能や特徴をまとめました。

  • 高速インターネットへ接続できる
  • 衛星通信であるため世界中どこでもネットに接続できる
  • 天候・地形などの制約を受けにくい状態でネットに接続できる
  • 従来の衛星通信よりも低コストでネットを利用できる
  • 災害時にインフラが途絶えた場合でも接続できる
  • 光回線の開通を待つ必要がない

スターリンクはWi-Fiとしてネット接続ができるため、専用のアンテナさえあればすぐにネット環境を利用可能です。ブロードバンド接続としてネットを利用できるほか、現在はビジネス向けのネット環境として「スターリンク ビジネス」と呼ばれるプランも用意されています。

スターリンクの仕組み

スターリンクを使ってインターネットに接続できるのは、高度550km地点で多数の人工衛星が連携しているためです。
まずスペースXは現在、はるか上空の低軌道帯に3,000基以上の人工衛星を打ち上げています。そして打ち上げられた人工衛星は、各衛星を群にまとめる「衛生コンステーション」という技術で連携し、等間隔で地球の衛星軌道上を移動し続けている状況です。
各衛星が地球に向けてネット通信を飛ばしていることから、地球全体を覆うことで死角をなくし、山間部や海上でもネットに接続できるようになります。

スターリンクを利用できるサービス

スターリンクのネット接続技術は、次のようなサービスとして利用できます。

  • レジデンシャル:自宅で接続するプラン
  • ROAM:移動中に接続するプラン
  • ボート:海上で接続するプラン
  • Starlink Business:法人企業や自治体向けのプラン

ちなみに、スターリンクのネット通信は世界各国で利用されています。KDDISoftBankNTTドコモとの連携もスタートしているため、日本でも利用が可能です。

スターリンクと建設現場の関係性

世界中の好きな場所で高速インターネットを利用できる「スターリンク」の魅力を理解したところで、ここからはスターリンクと建設現場活用の関係性について紹介します。
建設業界のどのような部分でスターリンクが役立つのか、詳しく見ていきましょう。

建設現場のDX化によりインターネット環境が重要視される

人手不足問題や少子高齢化問題を解決するため、建設業界は「建設DX」と呼ばれる業務効率化や生産性向上を実現する取り組みをスタートしました。
建設DXではITツールなどを駆使して業務効率化を目指すのが特徴であり、インターネット接続が作業のかなめとなります。しかし、山間部など電波が届きにくい現場が多い建設業界では、弱電波の関係で建設DXを進行しにくいのが現状です。

対してスターリンクがあれば、場所を問わず高速インターネットに接続できます。現状の現場課題を解決できるということもあり、建設業界全体がスターリンクに注目しています。

IT化の進展によりデータ容量が増加する

従来のインターネット回線からスターリンクへと移行していけば、送受信できるデータ容量が増加し、大容量のデータを取り扱う建設業界のタイムロスを削減できると期待されています。
例えば現場で撮影した大量の写真データをまとめて送信する場合には、数十GBものデータをまとめて送信しなければなりません。同様に、BIMデータなどを送信する際にも同じくらいのデータを送信するのが当たり前です。
このとき、従来のインターネットだと海鮮が遅いせいでデータ共有に時間がかかるケースが多かったのですが、スターリンクがあれば、今までよりも高速でデータの送受信が可能となります。結果として、データ共有を効率化でき、データを移動させるまでの時間を必要最小限に抑えられるのが魅力です。

スターリンクが建設現場にもたらす影響

スターリンクが建設現場にもたらす良い影響を4つ紹介します。建設現場がどのように変化するのか詳しく見ていきましょう。

データ通信速度の安定化

建設現場でスターリンクを活用すれば、今まで不安定だったデータ通信が安定化しやすくなります。建設DXのために導入したSaaS系のITツールが途中でフリーズすることなく利用できるようになるでしょう。

クラウドベースによるプロジェクト管理の効率化

スターリンクを建設現場に導入すれば、オフラインによるデータ管理をクラウドベースに移行しやすくなります。
場所を問わずネットに接続できることから、クラウドにデータを保存して共有するという仕組みをつくりやすくなるでしょう。担当者別にデータを保管し、事務所に戻ってから共有するという手間をかける必要がなくなるので、スターリンクはアナログな業務管理を改善したい建設業界にメリットのある技術だと言えます。

業務のリモート化

好きな場所でインターネットに接続できるスターリンクを活用すれば、業務のリモート化が浸透しやすくなります。
建設業界の場合、膨大なデータを取り扱うためリモート業務を実施するのが難しい状況でした。一方でスターリンクがあれば、データを高速で移動できます。
離れた場所でも滞りなく業務を進行できるため、出向先の事務所や自宅でも仕事をしやすくなるのが魅力です。

新技術を導入する環境整備

まだ建設DXに取り組めていない企業の場合、スターリンクによるネット環境の整備を進めることで、今後新技術を導入しやすくなります。
企業のなかには新技術を導入したものの、ネット環境が悪いせいでうまく活用できずに計画が頓挫することも少なくありません。環境整備は導入前に必須の対応ですので、まずは土台から整えたいと考えている人は、スターリンクを導入するのがよいでしょう。

スターリンク活用の課題

インターネット環境を向上できるスターリンクですが、建設業界で活用するためには、2つの課題が残っています。

料金・導入コストがかかる

スターリンクを活用するためには、継続的な費用の支払いが必要です。例えばビジネス向けを利用する際には、次の費用がかかります。

  • 固定サイト:9,600/
  • マリタイム:33,408/

通常のインターネット回線よりも費用が高くなるため、継続的にサービスを利用し続けられるのか、建設DXも含めて費用対効果を検証しましょう。

北の空が広く開けていなければならない

日本の場合、スターリンクの衛星は北の空を移動するため、北の空が広く開けていなければ、期待するインターネット通信の速度を維持できません。参考として、通信障害になりうるポイントを以下にまとめました。 

  • アンテナの北側に遮蔽物がある
  • 天候が悪く雲がかりやすい

 スターリンクのアンテナを設置する場合、とにかく北側に遮蔽物が合ってはいけません。事前に通信環境の確認を行ったうえで導入を検討するのがよいでしょう。

スターリンクについてまとめ

建設DXを実施する際には、まずインターネット環境を整備することが重要です。とはいえ、すぐにインターネット環境の整備にとりかかれない企業も多いでしょう。それならぜひ、オフラインでも利用できるITツールの導入からスタートすることをおすすめします。
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